扇形状の波を上下左右に反復した波文の一種です。
これは、同心円の一部が扇状に重なり合った幾何学的な連続模様は「無限の海の広がり」を表しています。
穏やかな波がどこまでも続いている様子を模様にした「青海波」は、未来永劫にという意味が込められた吉祥柄です。平穏な暮らしが続いていく様にという願いが込められています。
日本では海にまつわる伝説や民俗信仰が古くから伝えられています。
大海原を表した「青海波」は海がもたらす幸運を呼ぶ紋様でもあります。
「青海波」と呼ばれる様になったのは平安時代からでしたが、衣装の紋様によく用いられる様になったのは江戸時代中期からです。
青海勘七(せいかんかんしち)という塗師が、青海波を巧みに描いたことから、この柄が広まりました。