前川 恭央

前川 恭央

縁の下の力持ち

入社して20年あまりが経ちますが、最初は戸惑いの連続でした。修行のつもりで入社したデパートで、10年間、販売畑一筋でやってきたので、販売にはある程度自信があったのですが、実際に入社してみると、なかなか思うようにはいきませんでした。お客様の層も、目の肥えた方が多いですし、何よりも「印傳」のエキスパートとしての専門知識を身につけなければ、お客様に信頼していただけません。「新しい事を一から覚える」というスタンスで日々、勉強の連続でした。一通り覚えるのに、ざっと5年はかかったと思います。

もちろん職人としてお仕事をしていくわけですから、当然「作る」ことも覚えていかなくてはいけません。幼いころ、父親が作っているそばで、見よう見まねで作るのとは、わけが違います。お客様に手に取っていただけるもの、そして、お代をいただけるものを作るようになるまでには、相当な時間が必要でした。もちろん、今でも毎日が修行だと思っています。

今でも毎日が修行

入社したからには、「自分が入った証」のようなものを残したい。それが働く上でモチベーションになっています。具体的にいえば、「まだ世にないものを作り出す」ということでしょうか。様々な新商品のアイディアを考えたり、「これが印傳?」とお客様にワクワクしていただくような色や柄を考えたり、、可能性は無限大です。

行き着く先は「お客様の笑顔」



移りゆく時代の中で、求められているものはどんどん変わっていきます。そんなニーズに応えたいという気持ちももちろんありますし、若いお客様にも「これ、素敵だね。」と言っていただけるようなものを作りたい。それが僕の職人としての原動力です。

製造も販売も、行きつく先は「お客様の笑顔」だと思います。一人でも多くのお客様に笑顔になっていただきたい。そんな想いでこれからも職人として、日々切磋琢磨していきたいと考えます。